軽貨物運送

軽貨物運送の基礎知識

宅配のドライバー

【軽貨物車両】

軽貨物運送に最も用いられる車両(カー)は黒地(ブラック)に黄色(イエロー)のナンバープレートを付けている軽トラックです。 軽トラが一番扱いやすいのですが必ずしもそれでなければならない、という規則はなく、4ナンバーのバンや乗用車でも認可は下りるので、 市中を走り回って荷物を運搬する車両は「軽トラじゃなきゃダメだよ」なんて言う人はいません。荷物を運ぶにはたくさん積み込められるトラックが一番ですが 普通のトラックや大型トラックでは軽貨物運送ではなくただの運送会社になってしまいますし、軽貨物のドライバーになるのなら真っ先に候補に挙げる車両は軽トラックにはなります。 でもどうしてもそれ以外の手段を選びたいというポリシーを持っていたり、新たに購入しなくても箱バンなら手元にあるからそれを使いたい、というのなら 軽トラック以外にも荷物を積み込んで大丈夫です。 もともと軽貨物の運送では大きな荷物や重たい物は対象外になっていますので、無理して広い荷台のある車両やパワーのあるエンジンを搭載したマシーンを用意する必要はそれほどないのです。 「そんな小さな車で大丈夫なの?多くの仕事をこなせるのか不安を隠しきれずに心配な顔をしてしまいそうになるんだけど」という方もいますが、軽貨物運送とはそれが普通なので問題ありません。 ネットショップも普及しておりますし小さくて軽い荷物を配送する仕事も山ほどあるので、軽貨物ドライバーの需要は高いのです。

【軽貨物運送業の仕事】

一番多いのは個人宅への宅配業務になり、大手の運送会社の下請けとしてある程度決められた範囲を走り回ることになります。 安定して収入を得られやすいですが大きく稼ぐのは難しいかもしれません。 基本的に1個の配達で100~200円、といった具合になっているので、数多くの荷物を届けないと大儲けすることは叶いません。 なので収入に上限がありますが、慣れればそれだけ稼ぐことは可能です。 任されたエリアによって効率が変わりますし1個あたりの単価も違いますが、それは当然のシステムですしドライバーが選ぶことは基本的にできません。 家が疎らな地域ほど単価は高く、逆にマンションの密集している住宅街は低くなっていますが効率を考えるとそれも納得です。 でも「住宅街なら配達し放題、家が密集しているから走り続ければどれだけでも荷物を手渡せるし収入アップ間違いなし!」というわけでもありません。 都心部に近いほど昼間は不在の家庭も多く、夕方以降の時間にしか配達できない荷物も増える傾向にあるようなのです。 どちらにせよ担当エリアは自分で決められませんし、任された仕事をこなしましょう。 忙しくなるのはなんといってもお中元やお歳暮の時期で、お昼ごはんを食べる時間もないほどかもしれません。 ネットショップや通信販売が活発な現代社会において軽貨物を扱う仕事はどんどん増えていくことが予想されますし、これは大型トラックには適さない仕事なので 軽貨物運送の車両やドライバーが求められる時代になるでしょう。

【チャーター】

この場合のチャーターとは通常の宅配とは違ってその荷物を届けるためだけに走る、いわば貸切でのお仕事になります。 まとめて運送することができないようなデリケートな壊れ物を扱うケースが多く、その分料金も割高に設定されています。 丁寧に扱わなければならない荷物以外にも急ぎの場合もチャーターで依頼を受けることがありますが、どちらにせよ1つの依頼だけで荷物を運搬することになります。 1ついくらという料金体系ではなく、また大きさや重量も関係なく運送する距離で料金は決定しますので、ポケットに入るサイズの荷物でも数万円の仕事になるためお得な感じがしますが、 その間他の依頼を受けられないことを考慮するとそこまで稼ぎやすいわけでもありません。 車で運ぶのではなく電車で頼まれることもあり、その場合は手で持って移動するのでハンドキャリーと呼ばれる形になります。 例えば東京駅から大阪駅まで荷物を抱えて運ぶような依頼で、料金は往復にかかる時間から算出し、それプラス交通費になります。 チャーターは楽な仕事になりやすいのですが内容によっては暇を持て余すことにもなるし数をこなすことも難しいので、好んでやりたがる人と、そうでない人に分かれるという話もありますが、 落ち着いて仕事をできるので悪いものではありません。 またチャーターには荷物を渡されて運んでくれ、という形式だけでなくトラックごと任されることもあります。 普通の車には積みこめられないような荷物を向こうの用意した車ごと運ぶ、運転代行がこれにあたります。